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トッキー
2020.5.4 15:27政治・経済

専門職大学教育現場などからの現状報告

門下生メーリスから、
現状報告のご紹介です!

 


 

 GWの今日は、透析クリニックで朝8時から23時過ぎまで管理業務です。

 大学の方はついに(8月まで)前期すべての授業が遠隔授業(Zoomなどによる)になってしまいました。
 
 座学はなんとかなるのですが(新入学生とは一度も対面で顔合わせできていません。多くの新入学生は、大学生になった実感が得られていないと思います。)、問題は理系の大学や、資格を取るために実験・実習、学外実習などが必須の学部・学科、そして実験せねばならない大学院生などです。多くの大学で、少なくとも緊急事態宣言が出ている間は、大学構内への立ち入りも禁止です。もう、教育・研究はかなり崩壊していますが、このままでは教育の質の保証ができない状況です。

 近畿の多くの大学では、遠隔授業の補助として学生に3~5万円支給し始めましたが、アルバイトなどで生活費や学費を補っている学生は、大学自体を退学せねばならない状況に陥りつつあります(もちろん 親が仕事がなくなり学費が払えない状況もあります)。多くの図書館なども閉鎖されていて、卒業論文の文献収集などもままならないようです。

 今、PCR検査などで脚光を浴びている臨床検査技師、ECMOで脚光を浴びている臨床工学士、そして 看護師、このような医療従事者の養成教育には(明らかに濃厚接触といえる)実験・実習が欠かせません。それらが出来なければ、国家試験を受験する前提がなりたちません。

 さて、もう一つの職場の医療の現場です。現在、私が関与しているのは、在宅医療をしているクリニック、透析のクリニック、療養型老人病院などですが、どこも高リスク患者を抱えているので感染を持ち込まないようにピリピリしています。感染を出してしまうと診療が止まってしまうので死活問題になります。コロナは、不顕性感染が多いのですべての外来者が感染していると考えざるおえず、その防御のコストはかなりの額になります。一方で、特に都心部に位置しているクリニックなどでは、かかりつけ患者の職場自体が閉鎖しているため、飛び込み患者を含めて一般外来患者が8割減の状況です。これが長引けばクリニック経営自体が成り立たない状況です(クリニックの家賃も飲食業同様高いのです)。

 老人を抱える多くの施設・病院などは、家族の面会は禁止ですので認知症などは進行していくばかりです(通常、GWであれば、外泊可能な患者さんは家族のもとに外泊し、普段お見舞いできない家族が帰郷しお見舞いしたりできるのですが・・・。)。

 コロナ感染症は、少なくともわが国では、数多くの疾病の一つに過ぎないと思います。どんな疾病も一定の割合で重症化します。コロナで陥るARDS(呼吸器窮迫症候群)なども、敗血症、大量輸血、他の重症肺炎、胸部外傷、肺塞栓、人工呼吸装着時、純酸素吸入、急性膵炎、誤嚥、溺水妊娠・産褥期などで突然起こるわけです。早くコロナだけを特別扱いするのではなく、日常を取り戻すことを願うばかりです。
(Noriさん)

 


 

今日も「羽鳥慎一モーニングショー」では1件、2件の例を取り上げて
「突然重症化して死亡した例がある! コロナ怖い!」
とやってましたが、それもどんな疾病でも一定の割合で
起こりうるものと思っておかなければならないはずのことですよね。
とにかく一刻もはやく正気と日常を取り戻せ!と言い続けるしかありません。

トッキー

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